「ただいま」
誰もいない部屋に向かって、そう呟く。もちろん返事はない。真っ暗な玄関で靴を脱ぎ、壁のスイッチを探して手探りする…一人暮らしの日常によくある、ほんの少し寂しい瞬間です。
もし、あなたが玄関のドアを開けた瞬間、まるで誰かが「おかえり」とでも言うように、廊下とリビングの照明が自動でふわりと点灯したら。そんな暮らしが、実は驚くほど手軽に実現できるとしたら、試してみたいと思いませんか?
今回は、スマートホームの代名詞的存在となった「SwitcBbot」を使い、私の生活を劇的に変えた「おかえり照明システム」の構築方法をご紹介しようと思います。
正直、これを設定した日の夜は、無駄に何度も玄関ドアを開け閉めして感動に浸っていました。家族がいれば白い目で見られるところですが、一人暮らしの特権ですね。この記事を読み終える頃には、あなたもきっと未来の扉を開けたくなるはずです。
今回必要となるSwitchBotのデバイス
今回の自動照明システムを構築するために、私が選んだスタメンたちをご紹介します。一見すると数が多くて大変そうに見えるかもしれませんが、ご安心ください。それぞれが明確な役割を持っており、設定は一つひとつ進めれば驚くほど簡単です。


画像:SwitchBot
- SwitchBot ハブ2:今回の自動化における、まさに頭脳であり中枢神経です。各デバイスからの信号を受け取り、他のデバイスに命令を出す「翻訳機」のような役割を担います。 多くのセンサーは省電力なBluetoothで通信しますが、ハブ2がその信号をWi-Fiに変換してくれるおかげで、私たちがおなじみのスマートフォンアプリから操作したり、デバイス同士を連携させたりできるわけです。 特にハブ2を推奨する理由は、「照度センサー」が内蔵されている点。 これにより、「周りが暗いときだけ照明をつける」という、実に気の利いた動作を簡単に実現できます。
- SwitchBot 開閉センサー
- 玄関のドアに設置し、ドアが開いたことを検知して「ただいま!」の合図を司令塔(ハブ2)に送る、忠実な見張り番です。
- SwitchBot 人感センサー
- 廊下に設置し、人の動きを検知します。 主に「誰もいなくなったら照明を消す」という、省エネと利便性を両立させる重要な役割を担います。
- SwitchBot スマート電球
- 廊下の天井照明として使用します。Wi-Fi機能を内蔵し、アプリから直接、明るさや色の調整が可能です。
- SwitchBot ボット
- 今回のシステムにおける、縁の下の力持ち。私のリビングの照明は、昔ながらの物理的な壁スイッチです。このボットをスイッチの横に貼り付けることで、物理的にスイッチを押したり引いたりして、スマート化されていない照明すら自動化の輪に加えてしまいます。
これらのデバイスが連携することで、単純なオン・オフを超えた、インテリジェントな環境が生まれるのです。
自動照明システムの構築
こからは、実際に私が設定した手順を、ざっと解説します。スマートフォンにアプリをインストールして起動すれば、どのように設定するかがアプリ上で確認することができます。迷うことはないはずです。
1:デバイスの登録
まずは、購入したSwitchBotデバイスたちをアプリに登録します。
- アプリのホーム画面から右上の「+」ボタンをタップし、「デバイスの追加」をタップします。画面から追加するデバイスをタップすれば設定に入ります。
- 司令塔の設置:最初に、最も重要なSwitchBot ハブ2を電源に接続し、アプリの指示に従って自宅のWi-Fi(2.4GHz帯)に接続します。。
- 仲間たちの追加:次に、開閉センサー、人感センサー、ボットの絶縁シートを引き抜き、スマート電球をソケットに取り付けて電源を入れます。 アプリの「デバイスの追加」から、画面の指示に従って一つずつ登録していきましょう。
- 動作確認:全てのデバイスがアプリのホーム画面に表示されたら、手動でオン・オフなどを操作し、正常に反応するか確認します。 ボットがスイッチを押してくれますか? 電球の色は変わりますか? この時点で、すでに未来の片鱗が味わえるはずです。


2:帰宅時、ドアを開けると自動でで照明がつく設定
いよいよ、このシステムの核となる自動化ルール、「オートメーション」を設定します。オートメーションとは、「もし〇〇が起きたら、△△を実行する」という命令の組み合わせです。
アプリの設定画面の日本語がところどころあやしいのですが、使っているうちになれてくると思います。
【オートメーション作成】
アプリ下の「オートメーション」タブを押して、右上の「+」ボタンからオートメーションを作成します。
- 名前:好きな名前を設定します。
- いつ:条件を追加します。ここでは玄関の度に取り付けたデバイス「開閉センサー」が「入室を検知」したらとします。
- かつ:次に、この自動化をスマートにするための条件を追加します。「ハブ2」のセンサーを選び、「照度 <= 10」という条件を加えます。 ハブ2の設置場所によって設定すべき照度が変わるので、状況によって変更ます。これで、明るい昼間に帰宅しても照明が煌々とつく、という間の抜けた事態を防げます。
- 実行:
- 「廊下のスマート電球」を「オンにする」。 ここで少しこだわりを見せ、「明るさ80%、色温度は温かみのある電球色」のように設定すると、よりリラックスできる空間になります。
- 「リビングのボット」を「オンにする」。
これで、暗いときに玄関を開けるだけで、廊下とリビングがあなたを迎えてくれるようになります。


3:消し忘れ撲滅! 自動消灯設定
一人暮らしで地味に気になるのが、照明の消し忘れ。「あれ、リビングの電気消したっけ…?」と外出先で不安になることも、この設定で過去のものになります。
設定方法は、帰宅時のオートメーション設定の逆をやるだけなので、ここでは省略します。
これだけ。
家を出る前にボタンを一つ押す習慣をつけるだけで、照明の消し忘れは100%なくなります。これは精神衛生上、非常におすすめです。
4:夜中のトイレも怖くない! 廊下自動照明設定
夜中にふと目を覚ましてトイレへ…という時、暗闇でスイッチを探すのは面倒ですし、煌々と明かりがついて目が覚めてしまうのも避けたいところです。そこで活躍するのが人感センサーです。
【廊下の自動点灯】
- いつ:「廊下の人感センサー」が「動体検出」ら。
- 実行:「廊下のスマート電球」を「オン」。この時、フェードは「インスタント」で「前回の状態」。
【廊下の自動消灯】
- トリガー:「廊下の人感センサー」が「動体未検出」状態が「1分間」続いたら。 この時間は生活スタイルに合わせて調整してください。
- アクション:「廊下のスマート電球」を「オフ」。


これで、あなたが廊下を通過するときだけ、必要な明るさで自動的に照明がつき、通り過ぎれば勝手に消えてくれる、まるで高級ホテルのような廊下が完成します。
照明の自動化から広がるSwitchBotの世界
今回ご紹介した照明の自動化は、広大なSwitchBotエコシステムのほんの入り口に過ぎません。
例えば、私の家では他にも、
- SwitchBot カーテン:設定した時刻に自動でカーテンを開け、太陽の光で心地よく目覚めさせてくれます。
- SwitchBot ロック Pro:スマートフォンや指紋で玄関の鍵を施解錠でき、物理的な鍵を持つ煩わしさから解放してくれます。
といった仲間たちも活躍しています。しかし、これらの話はまた別の機会に。まずは、毎日必ず行う「照明のオン・オフ」という行為を自動化することで得られる感動と利便性を、ぜひあなたにも味わっていただきたいです。
まとめ:あなたの「おかえり」を、もっと暖かく
SwitchBotを使った照明の自動化は、単なる「便利グッズ」の導入ではありません。それは、日々の暮らしにおける小さなストレスを解消し、家に帰るという行為そのものを、より暖かく、幸せな体験へと変えてくれる、未来への投資です。
帰宅した瞬間、あなたを迎える暖かい光。 消し忘れの心配から解放される安心感。
一度この生活を体験してしまえば、もう元の暮らしには戻れないでしょう。私自身、SwitchBotがなかった頃の生活を思い出せないほどです。
初期投資は必要ですが、それによって得られるQOLの向上を考えれば、決して高い買い物ではないと断言できます。あなたもSwitcBbotで、未来の暮らしの扉を開けてみませんか? その先には、もっと快適で、心豊かな毎日が待っています。





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